7月27日(土)中日新聞 東三河版にご掲載いただきました。
東三河高等技術専門校の2年生の生徒5人が、
現在新城市長篠にて「曳き屋」工事を行っている現場見学に、
みえた様子を取り上げていただきました。
室町期の史料にも残る日本伝統の職人技に触れられました。
工事を請け負ったのは、東三河に唯一残った会社「曳家工事原田」。
新潟で修業した後に独立した親方の原田俊光氏(83)と、
息子の勝二氏(47)、親戚筋の立野宏道氏(50)の3人のみの会社です。
コンピューターなどは使わず、経験で培った「勘」だけを頼りに、
家を土台から切り離して上下させたり、横方向に移動させたりします。
生徒たちは、基礎にコンクリートを打つため、
ジャッキアップされていた築100年を超える建物を、
慎重に下げる作業を2時間見守りました。
曳き屋は、力を使う危険な仕事で、戦後復興の時代は盛んに活躍しましたが、
家の建て替えを選ぶケースが増え、全国的に姿を消しつつある貴重な工事です。
今回の物件は、家主が住み続けるための耐震補強ですが、
新城市には空き家の所有者と利用希望者を橋渡しする補助制度
「空き家バンク」もあります。
発注元の戸田工務店(新城市宮ノ後)では
「古民家の再生にエコブームの追い風が吹いている」と期待しています。