現在、新城市長篠にて築100年を超える古民家の改修工事が進んでいます。
その内容が、6月5日(水)の中日新聞東三河版にて掲載されました。
家を土台から切り離して上下させたり、移動させたりする作業を請け負うのが
「曳き屋」と呼ばれる豊川市の会社「曳家工事原田」。
そもそも「曳家」とは・・・
建物や橋、重量物などの移動工事をいいます。
「陽当たりが悪いため建物の向きを変えたい」
「歴史的な建築物や貴重な文化財などを、そのままの姿で移動させ保存したい」
等々、こんな時に活躍します。
その作業を請け負う「曳き屋」は、建築業界では欠かせない職種でしたが、
家を移動させるより建て替えを選ぶケースが増え、全国的に減少しています。
二代目社長の原田勝二さん(47)によると、鉄製レールを縦横に組み、
今回は10日間かけて80cmを目標に建物をジャッキアップ。
その後は休み、基礎部分の工事が終わってから、6日間かけて下ろす予定。
受注の5割が古民家、3割が神社仏閣と「文化財系に強いので、何とか生き残っています」。
かつては新城市内にも曳き家が数社あったといいますが、今ではなくなってしまい、
とても珍しい、貴重な工事です。
築100年~200年の古民家の再生は、エコブームの追い風を受けて注目されるようになりました。
公的資格の古民家鑑定士が耐久性や安全性を確かめた上で、
現在の建築基準法に適合した家屋にリフォームします。
全国古民家再生協会愛知第一支部(名古屋市瑞穂区)の担当者は
「曳き屋は古民家事業になくてはならない」と説明。
原田社長は「協会の協力を得て、仕事を広げていきたい」と期待を込めてくださいました。