只今豊川地内にて、お寺の庫裏(住職の住まいや檀家の接待場所)のリノベーション工事が進められております。
長い年月を経た大きな地松の古材達、その昔土間の『おくど』で多くの檀家さんや家族の煮炊きをしてきたであろう面影が、この煙のすすで真っ黒くなった古材から感じ取る事が出来ます。
今の時代では手に入らないであろう、大断面の地松の古材がふんだんに使われ、尚且つこの自然の古材の曲線美が現場に立つ私の古民家に対する気持ちを今以上に奮い立たせます
今回、お寺という特殊な事例ですが、この様な貴重な古民家の継承と今後の保存も兼ねた生活提案のアドバイスが出来る事に感謝しております。
仕事のみでなく、住文化としてこの様な貴重な建物を一つでも多く後世に継承し、未来の子供達の為に残す事がスタッフの良い刺激にもなります。
私は、古民家に関する世界は、個人個人が文化としての古民家や色々な伝統の継承に、強い共感と価値観を持ちながら接する事が必要条件であるのではと思います。
想いが先行し、その想いに技術がついていく。
想いがあるからこそお客様に真剣さが伝わり、互いの心の中に信頼と理解が芽生え始め、人としてのお付き合いのスタートがきれるのではと硬く信じております。