豊橋石巻町の和田辻交差点近くに喫茶レストラン『日付変更線』があります。

毎日通勤途中にこのお店の前を気にして通るのですが、先日久し振りに何となくお店のことが気になり立ち寄りました。

実はこのお店、私と女房の共通の同級生の友人のお店であります。

三十年程前、長い間人が住まず荒れ果てたこの古民家を友人が借り受けて、古民家カフェ造りに挑戦いたしました。

今考えるとこのお店が、今進める古民家古材の保存再生有効利用の始まりだったかと思われます。

そう想いながら店に入り見渡すと、当時から一度も模様替えを行わず全てが当時のままの状態ではありませんか。

天井一面の古材の梁に漆喰と半割り丸太の壁、床材の歩積ブロックに無垢の杉板と格子のガラス窓等々、時代の流行に流されない当時のデザイン理念が今の時代にも確りと当てはまっていました。

今の時代も違和感を感じさせないこの空間に、進むべき理念に間違いの無い事を確信いたしました。

 

 

この様に三十年近くの時間が流れても、気が付いてみれば私の心の奥底には当時と同じ血が今も間違いなく流れている。

その事実に安心して、一段高い客のいない奥の部屋の窓際に席を取り、一人三十年前に戻り静かなひと時を久し振りに過ごす事が出来ました。