先日、老舗料理店の打ち合わせのため奥三河に出向きました。

奥三河のこんな山奥にも京の町家的な雰囲気を持ち合わせた何代も続く老舗、粋な古民家の料理屋さんが存在するこの事実に、何か温かい心のより処をえた気持ちであります。

歳を重ね、存在し続けてきた古民家の個室と古風な日本庭園と町家的な外観、どれもこれも私が見る限り、全て絶品であります。
歳を重ね続けなければ決して演出する事の出来ない老舗の渋い雰囲気、これだけは時間経過のみに許された『わざ』そのもので人の力だけでは到底かなうことの出来ない世界であります。

この古民家を現地で一目見て、この建物、庭、外観を出来るだけ壊さずにいかにこのまま使うかが勝負だと思いました。
長い時間、この古民家を変にリフォームせずにここまで維持された結果、今ここに来て価値有るものとして、私共と出逢えたのかと現地でこの出逢いに感謝いたしました。
この家に入るなり、先代、先々代から脈々と守り引き継がれてきた全ての想いが家の隅々まで刻み込まれ満たされているのを感じました。