さて、台風一過の抜けるような秋晴れに恵まれ、気持ち良い日本での旅の目覚めと思いきや、現実の世界は台風の置き土産の台風崩れの風雨の朝で越後の旅が始まりました。
この山の中の一軒家の宿を出ると回り一面に霧が立ち込め、山の上のスキー場のリストの鉄塔がかすかに見える程度でありました。
また、昨夜の豪雨で山道の至る所が通行止めになっており、山道を右往左往しながら里に下りる事となりました。
この里は江戸と上越をつなぐ三国街道の宿場の一つ塩沢宿であります。またここは日本一の豪雪地帯であり、宿場の街道の両側には雪対策の一つである木造のアーケードが街並みに合うようにデザインされ造られておりました。
雪国の代表的な宿場町をこの様にじっくりと歩くのは初めてであり、自身の中の価値観として新鮮にとらえる事が出来たような気が致しました。
昨日歩いた小布施の街並みとは同じ雪国と言えども気候風土、文化の違いでこれ程変わるのかと思わずにはいられませんでした。
この越後の旅で豪雪地帯の伝統古民家との出逢いに多くの新鮮な心の気づきを頂き、また一つ古民家の魅力に引きずり込まれ、友人達と共に「本当に日本って いいなー」と越後の秋の霧雨の塩沢宿に立ちながらしみじみと噛みしめあい、秋雨の中、次の目的地秋の紅葉の上高地と奥飛騨の福地温泉に向かいました。